肉離れ
a.肉ばなれとは?
肉ばなれとは、スポーツ動作中に競技者が受けた経験に基づいてつけられた呼び名であり、
「急に筋肉が切れたように感じるとともに、脱力や痛みを伴う状態」である。
肉ばなれは、打撲などの直達外力による「筋挫傷」(筋打撲傷)とは異なり、
自らの筋力(拮抗筋の力)または介達外力によって、抵抗下に筋が過伸展されて発症するものである。公認アスレティックトレーナー専門科目テキスト③スポーツ外傷・障害の基礎知識/財団法人日本体育協会発行p85より引用
となっており、発生しやすい部位は
1、ハムストリングス(ももうら)
2、下腿三頭筋(ふくらはぎ)
3、大腿四頭筋(ももまえ)
の順となっています。
今日はこの一番発生しやすいハムストリングスの肉ばなれをピックアップします。
b.受傷機転
ハムストリングスの肉ばなれが最も起きやすい場面は疾走中である。
特に下腿が振り出されてから接地に至る過程(ブレーキ動作)や、接地から蹴り出す過程で起こりやすい。
ハムストリングスが収縮しようとしている状態で伸展されるという、いわゆる遠心性収縮によって損傷する。公認アスレティックトレーナー専門科目テキスト③スポーツ外傷・障害の基礎知識/財団法人日本体育協会発行p89より引用
※遠心性収縮=筋が縮もうとしながら伸ばされる状態
図のような接地時のブレーキ動作、ダッシュ時、急なストップ動作時などに発生しやすいんですね。
要因としては、
- 筋疲労
- ウォーミングアップ不足
- 柔軟性の低下
- カリウム、ナトリウムなどの電解質の不足
- 左右のハムストリングス筋力のアンバランス
- ハムストリングと大腿四頭筋の筋力のアンバランス
などが挙げられます。
身体が硬い選手は要注意です。
肉ばなれまでいかずとも、試合中や練習中に足がつるという経験をしている方も多いかもしれません。
気温が上がると発汗量も増え、体内の電解質も汗と共に出ていくため、足がつるという状況を引き起こしやすくなります。
では、肉離れが起きた際、どういった対処が適切かというと、
RICE処置です。
Rest-安静
Ice-冷却
Compression-圧迫
Elevation-挙上
内出血や腫脹などの炎症が強く出ている場合、この処置がとても大切です。
RICE処置や超音波治療などで患部の炎症が収まってきたら、
少しずつストレッチを入れていきます。
ストレッチは写真のように行います💪
柔軟性は肉離れの再発予防で欠かすことはできない大切な要素です。
現在、足がつりやすいなどの症状でお困りの方にもおすすめのストレッチですのでぜひやってみてください(^^)v